遷移状態と触媒 — 講義ノート
動画ソース: 化学の板書写真 · CHEM 201 · ラベル 23 件検出
授業の文脈
板書- 授業: CHEM 201 · Lin 教授 · 火 14:15 · 3/14。
- テーマ: 遷移状態と触媒(第 8 章)。
- 試験関連: 中間試験で例年 2 問この範囲から出題。
SN2 機構
板書- 反応: A + B → AB‡ → C — 一段階で協調的に進む。
- 遷移状態: AB‡ は鞍点で、結合形成と結合切断が同時に起こる。
- 立体化学: 背面攻撃が中心炭素の Walden 反転を引き起こす。
- 速度則: rate = k[A][B] — 二次反応、基質と求核剤の両方に依存。
SN1 機構
板書- 二段階: R₃C—Br がカルボカチオンに解離し、求核剤が攻撃。
- 中間体: カルボカチオンは局所最小・実体ある中間体(遷移状態とは別物)。
- 速度則: rate = k[A] — 一次反応、基質にのみ依存。
- 立体化学: 平面構造のため両面から攻撃され、ラセミ化する。
エネルギー図
板書- 軸: x = 反応座標、y = 自由エネルギー G。
- ΔG°: 全反応の標準自由エネルギー変化(生成物 − 出発物)。
- ΔG‡: 活性化自由エネルギー — 直前の極小から TS までの高さ。
- 触媒経路: 破線の低エネルギー曲線 — 生成物・ΔG° は同じだが ΔG‡ が低い。
活性化エネルギーと速度
板書- E_a: 活性化エネルギー — 出発物が TS に到達するために超える障壁。
- 律速段階: 多段階機構では E_a が最も高い段階が全体速度を決める。
- 温度効果: T を上げるとボルツマン分布が動き、E_a 以上のエネルギーを持つ分子が増え反応が速くなる。
- 触媒則: 別経路を通して ΔG‡ を下げる。ΔG、K_eq、生成物分布は変わらない。
Eyring vs Arrhenius
板書- Eyring: k = (k_BT/h)·e^(−ΔG‡/RT) — 自由エネルギーを直接使う熱力学的形式。
- Arrhenius: k = A·e^(−E_a/RT) — 経験式、A は前指数因子。
- 活性化エントロピー: Eyring は ΔS‡ を明示的に出せるが Arrhenius は出せない。
重要定義
板書- 中間体 ≠ TS: 中間体 = 局所極小、寿命あり。TS = 鞍点、寿命なし。
- Hammond 仮説: TS は構造的に、エネルギーの近い側(出発物または生成物)に似る。
- 触媒注意点: 機構を変えるだけで、K_eq と ΔG は変わらない。
練習 8.3
板書- 課題 1: 多段階機構の各段階の ΔG‡ を予測する。
- 課題 2: 律速段階(最も高い ΔG‡)を特定する。
- 解答済みステップ 1: ΔG‡_1 ≈ 18 kcal/mol — 触媒経路が下回るべき基準。



